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豊橋ヤナセ様よりメルセデス・ベンツ「C63 M156エンジン」が寄贈されました

創業70周年をお迎えした豊橋ヤナセ株式会社 様より自動車工業学科にメルセデス・ベンツ「C63 M156エンジン」が寄贈されました。7月28日、本学自動車実習棟におきまして、代表取締役社長 野寄誠三 様、経理総務部 田澤明香 様、アフターセールス部 山﨑工温 様(卒業生)、本学からは安田学長、中島副学長、多数の関係者が参列するなか、井戸田キャリア統括の進行で贈呈式を執りおこないました。野寄社長 様からAMGの歴史とエンジン紹介に続き、目録が贈呈されました。卒業生の山崎様からは学生時代の想い出や近況、後輩へのメッセージを頂きました。これを受けて、安田学長から「組み上げた熟練工のエンジニアの夢と情熱は本学の教育指針「心・技・夢」に通ずるものであり、学生の教材として有効に活用します」と御礼挨拶に続き、中島副学長より感謝状を贈呈しました。

M156エンジンの紹介

M156エンジンはメルセデスAMGが独自に開発・設計をした6,208ccの自然吸気エンジンであり、他では得られない極めて強力なパワーを生み出します。多くの構成部品と技術的な特徴は、モーター・スポーツで培った経験とメルセデスAMG独自の技術力により開発されたものです。まずは2006年に初めてメルセデス・ベンツE63AMGに搭載されました。その後C63、S63、SL63等に順次搭載されていきます。出力は搭載モデルによって異なりますが、C63(モデル204)の場合336kw (457PS) / 6,800rpm、最大トルクは600Nm/5,000rpmに達します。生産はレーシングエンジンと同様にOne man one engineの方式をとり「マイスター」と呼ばれる1人の熟練工がエンジン組み立ての全ての工程を担当し、最後に自分のサインが入ったプレートをヘッドカバーに装着することで完成します。クローズドデッキの採用やシリテック製シリンダ・ライナを施すことで高剛性・低フリクションを実現。高回転設計でかつ大排気量というユニークな組み合わせにより、エンジン製造における最高特性が生み出され低回転時においても高速性および高牽引力が同時に達成することが出来ます。この優れた敏捷性およびあらゆる回転域における走行ダイナミクスにより、最高のスポーツ走行性能が実現されます。後に、M156エンジンをベースにドライサンプ方式を採用したM159エンジンは2010年にメルセデス・ベンツ・SLS AMGに搭載され、また2017年のSuper GTに参戦しているAMG GT3もこのM159をベースにしたエンジンを採用し、名器M156エンジンの血統が現在でも脈々と受け継がれています。

受賞歴

インターナショナル・エンジン・オブ・ザ・イヤー2009【ベストパフォーマンスエンジン】